「善光寺参り絵解き図」制作の趣旨

■ 趣旨 ■

善光寺の信仰は、善光寺縁起を描いた絵伝を絵解きすることによって全国に広まりました。
このたび長野の絵解きの文化を発展させ、継承するために「善光寺参り絵解き図」を制作します。それを使って新たな絵解きを創造します。
平成27(2015)年には善光寺御開帳と新幹線金沢延伸が予定されています。それを前に、長野独自の伝統文化を全国に発信していきます。


平成25(2013)年2月19日
善光寺参り絵解き図制作プロジェクト

2014/02/28

●05 - 善光寺本堂や山々の着色を終え、輪郭の描き起こしへ





絵解き図が彩られ始めて10日目の今日。
尾頭氏はひとり、絵解き図と向き合っていた。

善光寺本堂を含む建築物にはすべて色が入り、鳥居や山々はとても鮮明に描かれ、
彩色されたことによって、まるで浮き上がっているように見えている。

現在は、川や池などの水辺を塗り終え、
絵解き図のあらゆる場所に点在する木々を彩色しています。


この工程が完了し、輪郭の描き起こしが始まります。
輪郭の描き起こしこそ、細い筆先に全神経を集中させる大変重要な工程です。


明日から3月。
3月末の完成に向け、更に緊張感が高まることでしょう。



記:山口純子






2014/02/17

第15回制作プロジェクト/描き込まれる人物や動物の検討


平成26年2月17日月曜日。

週末から降り続いた雪が記録的な積雪となり、
長野市内もあたり一面に雪の山が残っています。
ちらちら雪が降る程度の午後。
長野郷土史研究会の事務所にて、予定通り会合が行われました。

初めに、小林一郎氏・玲子氏から配布された登場人物や動物のリストを見ながら
描き込む容姿や色などの話を進めました。
今回話し合った内容をもとに、今後、尾頭氏がラフスケッチを作画し
具体的な姿・形を決定していく予定です。

登場人物や動物の容姿や色の決定を進める傍ら、
尾頭氏のアトリエでは、並行して絵解き図本体の制作が進められます。


次に、尾頭氏が時間をかけて調合した色サンプルをプロジェクトメンバーに見せ、
屋根や柱、神社の鳥居や植栽等の色を確認しました。


その後、今後の予定や絵解きの方法などを話し合いました。




記:山口純子




2014/02/16

●04 - 絵解き図の登場人物・動物

平成26年2月16日(日)。

昨日から日本の広い地域を襲った大雪の被害。

長野市は今朝まで降り続き、朝8時の積雪は70センチとなりました。
雪国長野と言えども、近年にない大雪です。

本日、私は夫、小林一郎とともに、絵解き図に登場する人物・動物を描く場所を考えました。

絵解き図に登場するお話は、全部で85話。
全体のバランスを考えながら、人物や動物を配置しなければいけません。

明日は長野郷土史研究会事務所で、プロジェクトの会合を開きます。

明日の天気はどうでしょうか。晴れることを祈っています。
 

記:小林玲子


2014/02/12

●03 - 転写を終え、ついに色彩調合開始




平成26年2月12日水曜日、雲ひとつない晴天の長野市。
尾頭氏のアトリエでは、ついに色彩の調合作業が始まった。

第14回の会合後、キャンバスの下地作りに時間を費やした尾頭氏。

ベースとなる色が、この先彩られる建物や人物へも影響してくるため、
じっとキャンバスを見つめ、向き合う時間も多かったように思う。


その後、皆さまへお披露目した原画の転写が完了。



現在は、色彩の調合作業を進めています。

微妙な色加減を何度も何度もサンプルのキャンバスに試しては吟味し、
一色ずつ時間をかけて、使用する色を選定しています。


いよいよ絵解き図が彩られます。




記:山口純子