「善光寺参り絵解き図」制作の趣旨

■ 趣旨 ■

善光寺の信仰は、善光寺縁起を描いた絵伝を絵解きすることによって全国に広まりました。
このたび長野の絵解きの文化を発展させ、継承するために「善光寺参り絵解き図」を制作します。それを使って新たな絵解きを創造します。
平成27(2015)年には善光寺御開帳と新幹線金沢延伸が予定されています。それを前に、長野独自の伝統文化を全国に発信していきます。


平成25(2013)年2月19日
善光寺参り絵解き図制作プロジェクト

2014/04/10

●12 - 長野郷土史研究会事務所に届いた原画


3月末で完成した原画は写真スタジオでの撮影が終わり、
9日(水)に長野郷土史研究会事務所に運ばれました。

運んでくださったのは絵師の尾頭氏と山口純子氏。

事務所の壁に、尾頭氏ご自身の手で丁寧に掛けられました。
思わず見とれてしまうような、素晴らしい仕上がりです。
その絵にぴったり合った額装をしてくださったのは、FLAT FILE のモリヤコウジ氏です。

夫と私がこれまで採取してきた伝説上の人物・動物や、実在の人物が描かれた絵図。
細かい描写ですが、生き生きとしていて、今にも動き出しそうです。

これから複製を軸装にし、それを使って絵解きを行います。

原画の公開は、もうしばらくお待ちください。
5月上旬から八十二文化財団の「八十二別館」の「スペース82」で公開します。

10日付の「長野市民新聞」に、完成した絵解き図の話題が大きく取り上げられました。
尾頭氏は「絵解きによって命を吹き込んでいただくのが楽しみ」。
私は「善光寺を目指した人々の思いを絵解きで伝えていきたい」とコメントしました。

その絵解きは「善光寺御開帳前学習会」で、5月18日から3回シリーズで行います。
こちらもどうぞお楽しみにお待ちください。



記:小林玲子



メディア情報のお知らせ(4月10日 長野市民新聞)



平成26年4月10日発行の「長野市民新聞」に
善光寺参り絵解き図制作プロジェクトの活動の様子が掲載されました。



記:山口純子



2014/04/03

●11 - 額装、そして写真撮影へ


平成26年4月3日木曜日。

3月31日に完成した絵解き図は、翌日4月1日、
FLAT FILE のモリヤコウジ氏と尾頭氏により丁寧に額装されました。

額装の仕上がりはとても美しく、
制作中、尾頭氏のアトリエで見ていた絵解き図よりも
より一層、引き立っているような印象を受けました。

そして、更に翌日の4月2日、額装された絵解き図は
写真スタジオへと運ばれました。
これから撮影が行われ、その後は、軸装に向けて
引き続き、準備を進めてまいります。

皆様へのお披露目は5月になりますので
原画の公開、掛け軸による絵解きのお披露目まで
もうしばらくお待ちください。


記:山口純子



2014/04/01

●10 - 「善光寺参り絵解き図」を描き終えて


最終日の朝、私は絵解き図へ最後の一筆を描き落としました。

一年以上に渡って続けてきた「善光寺参り絵解き図」の制作、
絵師としての制作は、平成26年3月31日をもってすべて終了しました。

制作の内容、プロジェクトメンバーとの密な時間、絵解き図への想い、
そのすべてが、凝縮したかけがえのない経験となりました。


ふと、アトリエの作業机の上に積み重なった膨大な資料と
年季の入った筆や画材に目が止まりました。
この一年、常に頭のどこかで絵解き図の事を考えている自分に気付きました。


私ひとりでは決して描く事が出来なかった絵解き図。


この絵解き図は 『絵解き』 あってこそ生きてくるものです。
より多くの方々に、ぜひ、絵解きと一緒にご覧いただきたい。
そう強く願っています。


いよいよ始まる百話の絵解き。

この絵解き図が動き始めます。



記:OZ/尾頭/山口佳祐