「善光寺参り絵解き図」制作の趣旨

■ 趣旨 ■

善光寺の信仰は、善光寺縁起を描いた絵伝を絵解きすることによって全国に広まりました。
このたび長野の絵解きの文化を発展させ、継承するために「善光寺参り絵解き図」を制作します。それを使って新たな絵解きを創造します。
平成27(2015)年には善光寺御開帳と新幹線金沢延伸が予定されています。それを前に、長野独自の伝統文化を全国に発信していきます。


平成25(2013)年2月19日
善光寺参り絵解き図制作プロジェクト

2014/03/06

●06 - 着色と共に進めていた、登場人物たちの原画完了


平成26年3月6日木曜日。
長野市は、朝から雪がちらちら舞い、吐く息が白くなるほど冷え込みました。

着色と並行して進めてきた登場人物および動物の描写。
昨夜遅く、尾頭氏は原画へ、そのすべてを描き終えました。

その数は、優に100人を超えています。

絵解き図に登場する人物たちを全体にバランスよく配置するため、
先月、小林一郎氏、玲子氏、竜太郎氏、尾頭氏と私で

「誰をどこに描くか」
「どのような容姿なのか」
「何人なのか」

など、描写に必要な細かな情報を、半日かけて整えました。

その後、尾頭氏は膨大な参考資料を読み解き、
各人物たちの時代背景を調べ、全85話の絵解きができるよう描き込みました。


このような見えない作業があってこそ、
形として見える、「完成形」へとまた一歩近づいていくのです。


そして本日より、輪郭の描き起こしが始まりました。

アトリエの外はまた、雪がちらちら舞っています。




記:山口純子